[第2回] シリンダーオルゴール

 SPOT LIGHT > シリンダーオルゴール 2013年8月

 
シリンダーオルゴールの音の出る原理は、金属のシリンダーに植えられた細い小さな金属のピンがシリンダーの回転と一緒に回り、櫛歯を下から弾き上げるからです。音階の違う櫛歯が横1列に並んでいて、例えば「ド」の櫛歯に当たる位置にピンを植えれば「ド」の音が鳴り、「ソ」の櫛歯に当たる位置にピンを植えれば「ソ」の音がでます。
「ド、レ、ミ」の位置にシリンダーの回転方向に位置をずらして植えると順番に3つの音を奏でます。横1列に植えると和音を奏でます。
その組み合わせで曲を演奏させるわけです。

これを子供たちに体験させている所があります。
アメリカ、ニュージャージーにある「Morris Museum(モーリスミュージアム)」です。
この博物館にはギネスブック、ギネスビールで有名な、ギネス氏のオルゴールのコレクションが多数展示されています。
 
木でできた大きな筒にいくつも穴が開いていて穴の周りに何色かの色が付いています。
子供たちは大きな木の棒を持ってその穴に差していきます。
例えば赤い色の付いた穴にだけ棒を差します。そしてその大きな木の筒を回転させるとある曲が演奏されます。
今度は黄色の穴にだけ棒を差します。すると最初とは違う音楽が演奏されます。
そして最後に自分の好きな穴に棒を差していきます。自分で作曲した音楽が演奏されます。
こうして楽しませながら子供たちにオルゴールの仕組みを教えています。
日本でもこういうところがあると良いのですが。
 
ところで、このモーリスミュージアムで子供たちが体験した木のオルゴールは、木の棒を差し替えて曲を変えていました。普通のオルゴールは簡単にピンを植え替えることはできません。でも、通常シリンダーオルゴールは何曲か違う曲を聴く事が出来ます。なぜでしょうか?

櫛歯を見てみると隣の櫛歯との間に隙間があります。その隙間に演奏していない他の曲(6曲入りのオルゴールでしたら5曲、8曲入りのオルゴールでしたら7曲)があって、1曲演奏が終わるとシリンダーが横にスライドして次の曲を演奏します。その曲が終わるとまたスライドして次の曲を演奏します。その繰り返しで最後の曲まで演奏を行います。
スライドする幅はほんの僅かなので見ていてもほとんど気が付きません。
最後の曲の演奏が終わって1曲目に戻るときにカタッと音がして大きくシリンダーがスライドするのが見えるので「なるほど」と納得できるかもしれません。
 
「そうか、シリンダーオルゴールは1回転で1曲、シリンダーを輪切りする方向にピンが綺麗に1曲づつ平行に並んでいるんだ。」と理解して頂けたでしょう。

しかし、当時の人は考えました。もっとたくさんの曲が聴けないだろうか?
もっと長く演奏できないだろうか? と。

もっと多くの曲を1本のシリンダーに納めるために、シリンダーの太さを太くして1/2回転で1曲の演奏が出来るようにしました。これで倍の曲数が収まるようになりました。
「Two Per Turn (ツー・パー・ターン)」というオルゴールです。
もっと長く演奏させるために、シリンダーを横にスライドさせながら回転させ、ピンをらせん状に植えました。「Helicoidal(ヘリコイダル)」というオルゴールです。

シリンダーオルゴールが進化していきます。
この続きはまたいつか・・・。

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